父親木工講座

北楽工舎(きたらこうしゃ)主催「ものづくり講座」の「父親木工講座」で講師を務めることになりました。6ヶ月間の長丁場でかつての「家庭の常識」程度の木工技術を目指します。手始めは「新入学児のための机」です。木工の基本である白書きを使った墨付けから始まり、一部手作業によるホゾ付け、角のみ盤を使って穴開け、ペーパー仕上げ、組み立て、塗装と一通りの作業をこなしていく中で(出来、不出来は別です)木工の核心のようなものをお伝えできればともくろんでいます。

第一回 2008/10/19

墨付け1墨付け2

墨付け3

墨付けを始めました。道具の使い方はなかなか難しいものです。Sさんご夫妻はお二人での共同作業です。Hさんはただ一人の30代です。

墨付け4

Kさんは私と同年代です(多分)。白書きや毛引きの線が見えないと苦労なさっていました。私の場合既に仕事の時に老眼鏡は必需品です。

第二回 2008/11/16

tenonsawing1tenonsawing2

今月はいよいよホゾ挽きです。一番大きな四方同付き通しホゾを手鋸で挽きます。大工さん用の馬ですのでやや不都合ですが、鋸の使い方は変わりません。くたくたの紐を引っ張って伸ばすようなつもりで挽くのがコツです。しかし皆さん普段使わない筋肉を総動員しての作業です。白書きの線が見えずらいので鉛筆で軽くなぞると見えやすくなりました。

*今月の写真はSさんの提供です。

tenonfinish

墨際を一発で挽くのはやはり無理ですので、厚さ、幅はノミですくって仕上げます。

mortisefinish

第三回 2008/12/21

sanding_1sanding_2

constructing

constructing_2constructing_3

予定は大幅に遅れています。しかし何のための講座かと言えば、肝心かなめのところを見てやって知っていただくことですから、予定をこなすことではないのですね。

ということで今月は脚廻りを一部組み立てます。

まず軽く絞った雑巾で水拭きし #240 のペーパーで木地を仕上げます。本当は鉋をかけるのですが、今回はまだ鉋は使えませんので(仕込みも研ぎも別の講座が必要ですから)ペーパーだけで仕上げます。鉋かけのぶんも落とすので時間がかかります。

勝手を確認していよいよ組み立てです。木工ボンドをたっぷり塗ってホゾを押し込み、端金で締めて胴付きをすきまなく確実につけます。はみ出したボンドは素早くブラシで水洗いします。通しホゾにはくさびを二本打ち込みます。その後ねじれ、直角を確認し、狂っている場合はなおしておきます。

おそらくこの一連の工程が、生徒さん達には未知であり同時にもっとも知りたかったところではないかと感じました。K さんもS さんご夫妻もかなり気合いが入っていました。それでも左右の脚を組み終わると皆さんがっくりお疲れのようでした。本当にまじめな生徒さんたちでとてもありがたいことです。

次回はこの脚を合体させて自立できる形にします。できれば天板も組めるといいのですが。

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