過去の楓舎小屋便り

2020/6/26

人間はいつか死ぬ。

2020年6月のコデマリ

 2年前に竜巻で折れた小手鞠が、昨年小さく芽を出し今年はけなげに花を三房つけました。まだ高さ60センチほどなのに大きな花をつけて、枝が折れそうです。消毒をしていないので葉は虫に食われ放題ですが、花は立派に咲かせています。竜巻で倒れる前は立派な成木でした。それまでも毎年葉は虫に食われるのに花は盛大につけていました。毎年北海道でも梅雨のような季節に咲くこの花の姿は、あじさいのようで私は大好きです。

 先月初めに長兄が亡くなってから、久しぶりに家具作りに熱中していました。これまで何度も注文をいただいたお客さんですが、お金をいただく仕事となるとやはり緊張とやる気が出ます。ただ夜勤の合間になるのでどうしても集中がとぎれとぎれになり、時間がかかりました。長兄の死も時折顔を出すのですが、それよりも独り暮らしの次兄の後見をすることになった事の方が、負担に感じ苛立っていました。それやこれやで他の事になかなか時間をとれないのでした。

 そんな中、いまだ終息しない新型コロナのパンデミック関連で私には興味深い事があります。感染者もそれによる死者も今やアメリカに次いで世界二位になったブラジルで、ボルソナロ大統領は感染症対策よりも経済政策第一の姿勢を崩していません。その事を追求され批判されると、「人間はいつか死ぬ」とうそぶいてあくまでコロナ対策にはこれまで同様力を入れようとしないそうです。国民の生命の危機を軽視する為政者は、常識的に考えれば言語道断、政治家の風上にもおけない失格者でしょう。ただ私はふと考えてしまったのです。彼は嘘を言ってるわけではない、政治家という立場でなければ許される発言です(政治家がこれを言っちゃあおしまいなんです)。たしかに誰でもいつかは死を迎えます。それどころか問答無用で不本意に「迎えさせられる」事だってよくあります。私たちはそれをよく知っているはずです。そして自分は決してそのようには死なないはず、といつまでも生きられるつもりで日々暮らしています。死は自分とは無縁なこととしています。だからこのコロナ騒ぎにも過剰な(と私はこの頃感じています)反応をしているのだと思います。死の原因があたかも「コロナだけ」であるかのような大騒ぎをしています。現に感染者を受け入れた病院では、他の病気やけがで入院していた患者さんたちの治療や手術は後回しにされ、そのせいで亡くなる方も出ています。その上感染者を治療する側の医師看護士が感染してしまい、医療体制そのものが崩壊寸前までいってしまいました。現在は小康状態だそうですが、この後第二次第三次の感染爆発が起きれば、廃業せざるを得ない病院が続出し当然感染者の治療もできなくなります。この辺りの事はもちろん国もわかっている事ですから、「コロナ倒れ」のない病院の確保は最優先の対処事項です。これをしなければ国は仕事をしないのと同じ事です。まあ安倍晋三の事ですから、またとんちんかんな「やってるぞ」をやらかすかもしれませんが。

 話がそれました。人間はいつか死ぬということです。まだ治療薬もワクチンも無いので一度感染したら覚悟するしか無いという恐れはわかりますが、しかしここで自分の死について改めて考えてみてもよいのではないでしょうか。一体自分はいつ死ぬのか、いつまで生きられるのか、明日交通事故で死んだらどうしようか。私自身がそんな事を考えますが、それは誰にもわかりません。ただ、自分もいつかは死ぬ。これを確認すると腹をくくる事ができます。先ほど知り合いが訪ねてきてあれこれ話しましたが、まあこうなったらコロナだけが死への引導ではないのだから、もう少し落ち着こうよという事なのです。だからなんだ、それがどうした、ぐらいの居直りが必要ではないかという事なのです。少し落ち着きましょう。あまりビリビリしないでゆったりしてもいいでしょう。人間はいつか必ず死ぬのですから。それがコロナが原因だから損したとか早すぎたという事でもないと思います。ボルソナロ大統領の振る舞いもあながちとんでもない間違いでもないのかも知れませんよ。

 

 

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